相談員の深田です。
ついに・・・!
I様の食事形態を常食にアップすることができました!!
今までもイベントや差し入れにおいて
時折常食を召し上がっていましたが
施設で提供するお食事がすべて常食となるのは今回が初めて!
この日は3月3日、桃の節句です。
常食にアップした日がちらし寿司なんておめでたい✨
I様の日ごろの行いが良いからですね😊
美味しそうにちらしずしを召し上がっていました。
2月27日のブログにも書きましたが
I様が入居されてから私たちは食事形態のアップを目標に
「アセスメント→実施→評価」を重ねてきました。
介護をする側にとって
食事形態をアップすることは多かれ少なかれリスクが伴います。
食事形態をアップしたことによって
誤嚥→それによって肺炎・・なんてリスクも考えられるし
最悪の場合窒息事故にもつながってしまいます。
でも、そのリスクを背負ってでも
「食べる楽しみ」を入居者様に提供することで
皆さまの生活の質が上がると考えています。
もちろんリスクは最小限にするべきです。
だからこそ、アセスメント→実施→評価をこまめに行い
常に正しい判断ができるよう心がけています。
入居者様の食事形態を評価するうえで
ベースとなっているのが「摂食嚥下の5期モデル」です。
5期モデルは今までも何度かブログに登場していますが
ざっとおさらいしたいと思います。
【摂食嚥下の5期モデル】
先行期
口に入れるまでの段階。
視覚・聴覚・触覚・嗅覚などにより食べ物を認知し
何をどのように食べるかを判断する時期。
準備期
食べ物を口に取り込み、咀嚼して食塊を作り
呑み込みの準備をする時期。
口腔期
食べ物を咽頭に送り込む時期。
咽頭期
嚥下反射により食塊を咽頭から食道へ送る時期。
食道期
食塊が重力や蠕動運動により胃に運ばれる時期。
かなり端折っておりますが以上が摂食嚥下の5期モデルです。
入居された当初、I様は5期モデルのうちの
準備期に問題があり咽頭期の段階でトラブルが生じておりました。
具体的に言うと
準備期できちんと咀嚼ができていないことにより
食塊が上手に作れない。
それをそのまま咽頭に送り込んでしまうため
咽頭期における嚥下反射の段階でむせ込みが生じていました。
食塊がうまく作れないと食べ物が散らばり
スムーズに食道へ流れないためむせ込みます。
準備期に問題があるのか?
咽頭期に問題があるのか?
I様の場合は明確に判断することができました。
なぜならI様はめちゃくちゃ早食いで、咀嚼を殆どしていなかったからです🙄
ここまでがアセスメント。
続いては「実施」です。
I様へ私たちが実施することは
準備期において咀嚼をしっかりするよう促すことです。
これをI様が常に意識できるように
「必ず30回以上噛んで召し上がってください」
と書いた紙を、食事の際はいつも目の前に置かせてもらうことにしました。
ちゃんと咀嚼ができているか?
むせ込みが生じていないか?
これらをこまめに評価しながら
食事形態を少しずつアップしてきました。
その結果が3月3日のこれです!
ついに常食のお食事を・・・・!!
まったくむせ込まずに食べることができるようになりました👏✨
I様~!!すごいです!!✨
I様にとっては楽な道のりではなかったはずです。
「よく噛んでください」と何度も何度も言う私たちに
時折苦笑いしながらも・・聞こえないふりしながらも・・
I様は本当に根気強く頑張りました!
「美味しかったよ!」
「いつものご飯とは違って特に美味しかった!」
嬉し過ぎます!!
この言葉が聞きたかったんです😂✨
嬉しい~!!
ついつい熱くなり長いブログになってしまいました。笑
最後までお読みいただきありがとうございました!