相談員の深田です。

 

 

16日のブログの続きです。

 

 

先週の数日間にわたり

 

「何だかいつもと違う」

 

ご様子だったO様。

 

 

足をジタバタさせてみたり

夜も眠らず歩き回っていたり

お食事も進まなかったり・・・

 

何かがおかしい。

何かいつもと違う。

 

でも、O様は認知症を患っていらっしゃいます。

 

重度の認知症により失認・失語があるO様は

ご自分で症状を訴えることが出来ません。

 

 

 

そんなO様に対し

 

「施設内で可能な限りの看護をしよう!」

 

と看護師たちは

急遽カンファレンスを開き

O様の既往歴から予測される現在の状態を確認し

今後どのような視点から看護をするのか話し合い

往診医に採血の依頼をし・・・

 

この一週間

様々な観点からO様を観察してくれていました。

こちらが看護師たちのこの一週間の

O様に関する情報共有のための申し送り記録です。

 

個人情報を考慮して

細かい字を鮮明に載せることは控えますが

日々事細かにO様のことをみてくれているのが記録量からも伝わると思います。

 

 

 

 

そして本日はO様の往診日。

 

16日に実施した採血の結果を持って

ドクターランド松戸が訪問診療に来てくれました。

 

 

O様の既往にある十二指腸乳頭部癌。

 

それが悪化しているか否かの指標となるのが

採血データにおいての

 

・血糖値

・ビリルビン値

・炎症反応

・コレステロール値

 

と言われております。

 

 

採血の結果から、数値的には

O様の「何だかいつもと違う」の原因は

「癌によるものではない」

という根拠を見出すことができました。

 

 

 

ここ数日間は「何だかいつもの違う」も消失し

今まで通りの生活を送ることが出来るようになってきているO様。

 

食事量も安定し夜も良く眠れているご様子。

足をジタバタさせることもなくなっています。

 

 

ひとまず良かった!

 

色々な可能性を考える中で

悪い方の可能性だった時のことも考えていたので

私は今「よかった~!!」の気持ちでいっぱいです!

 

今日の午後カメラを向けるとピースサイン✨

 

えー!

こんなこと初めてかも。

嬉しい!

 

O様絶好調👏✨

 

 

・・・と思ったら指が3本に。笑

 

私「あれ?ピースはどこかに行っちゃいましたね。」

 

「・・・・・・・」

いつもの調子でとぼけるO様。

 

「ふっ・・・」

会話が途切れると

いつもこうして誤魔化すように笑うO様。

 

失認により言葉の意味をうまく認識できず

失語により言葉を自発的に発することが難しいのです。

 

 

優しいO様なので

会話が成り立たないことで

「相手に心配をかけたくない」

「分からない、を悟られないようにしなきゃ」

と、笑って誤魔化す癖がついたのかなぁ。

考えすぎ?

 

お茶目なO様だからこれは元々の癖なのかな。

 

 

 

ここ数年で認知症が急激に進んでしまったO様。

 

急激に進行するその病に

O様もご家族も

当時不安で仕方がなかったことと思います。

 

自分だったらどんな気持ちになるのだろうと

思いを馳せたりもします。

 

 

今も

O様が施設で生活して行くにあたり

様々な課題が存在しているのは事実です。

 

 

でも、こうしてO様が笑ってくれると

何だかそれだけで嬉しくなってしまう私です。

 

O様が笑ってくれると

私も自然と笑顔になれる。

 

 

O様の笑顔って不思議だな。

 

 

そんなことを考えていたら

唐突にカメラを指さして

 

「それ、100万円?」

 

とO様が仰るので

思わず吹き出しちゃいました。。

 

 

 

 

何はともあれ採血の結果が悪いものではなく良かった😊