相談員の深田です。

 

 

ここ数週間、昼夜逆転になってしまっている

最近ブログ常連のW様。

ブログの登場回数に偏りが出てしまい申し訳ありません。

 

 

どんな視点で何を根拠にアプローチを掛けるのか。

 

それをブログに書くことにより

入居者様に問題が起きた時

私たちがどの様なケアをしていくのか、

少しでも知っていただけると良いなぁと思って書いています。

 

施設の中でどんなケアが行われているのか

気になりますよね?

 

7日のブログにも書きましたが

ここ数日間看護師の山崎さんが指揮を執り

看護師・樋口ケアマネ・深田・日勤介護士で協力しながら

昼夜逆転のアプローチを実践中です。

 

 

作戦を始めた当初は

もう日中のウトウトが本当に強すぎて

どうしたって瞼が下がってしまうW様に

 

「起きてましょうね」

 

と声を掛けようものなら

 

「うるさい!いいかげん私を眠らせて!!」

 

と何度も怒られていました。

挙句の果てには

 

「私を一人にして。もう私のことはもう放っておいて。」

 

と泣きつかれる始末。

 

 

夜眠っていないんですから

そりゃあ眠いですよね。

お気持ち、よーーーく分かります!

 

看護師の山崎さんが

介護過程に当てはめてW様の昼夜逆転の

アセスメント・計画・実施・評価を繰り返し実施して

アプローチをかけてくれております。

何もしないことは簡単ですが

私たちが何もしなければ

W様の昼夜逆転は永遠に改善しない。

 

 

 

昼夜逆転のアプローチは

『ただ日中起こしておく!』だけではまったく改善しません。

 

 

 

 

 

 

昼夜逆転が改善しないとどうなると思いますか?

 

認知症状が悪化します。

精神的に不安定になります。

活動量の低下により筋力が落ちます。

食思不振になるリスクが高くなります。

食事中の覚醒不良により誤嚥のリスクも高くなります。

免疫力が低下し感染症に罹りやすくなります。

 

その他諸々・・・

 

昼夜逆転って本当に怖いことなんです。

ざっと挙げただけでもこんなに盛りだくさん。

昼夜逆転が生活に及ぼす影響は本当に深刻なのです。

 

昼夜逆転により

その人のQOL(生活の質)が著しく低下してしまう。

人生が変わってしまうと言っても過言ではないと私は思います。

 

W様に穏やかな生活を送ってもらいたい。

 

私たちが頑張る原動力はそれに尽きます。

 

 

入居した当初こそ

環境の変化により精神的に不安定になっていたけれど

1ヵ月経つ頃にはすっかり施設での生活にも慣れ

本当に穏やかに生活できるようになっていたW様。

 

あの頃のW様に戻ってもらいたいんです。

 

 

シーハーツ松戸に来てよかったと、

心の底からそう思ってもらいたい。

 

昼夜逆転のアプローチは時間も労力も知識・経験も必要です。

 

 

でも、すべてはW様のため。

 

そんな私たちの想いが伝わったのでしょうか・・

 

W様の昼夜逆転

少しずつですが改善傾向にあるんです✨

 

 

 

あんなに日中眠くて怒っていたW様が

前向きにリハビリをしてくれる位にまでなり

精神的にもだいぶ落ち着いてきました。

 

 

身体状況の変化(怪我の痛み)からのBPSDの悪化。

それにより起きてしまった今回の昼夜逆転。

 

※BPSDとは認知症の行動・心理症状です。

 認知症による不安やうつ、

 帰宅願望・昼夜逆転なんかもBPSDに含まれます。

 

BPSDはどんなケアをするかにより

良くもなるし悪くもなります。

 

 

安心していただくための環境づくり

安心していただくための声の掛け方

納得していただくためのきちんとした説明

 

常にこれらを意識して

月並みな言い方にはなりますが

入居者様に寄り添ったケアが

BPSD改善のためのカギとなるんです。

 

しっかり身体を動かした後は

美味しいおやつが待っています。

 

「こんなご褒美貰っちゃって良いの?」

 

ほら、見て下さいこの表情。

こんな穏やかなお顔、

数日前には絶対に見られませんでした。

 

 

目に見えて成果が表れているのを実感し

そうそう、介護のやりがいって

こういうところにあるんだよなぁ・・と再認識しております。

 

おやつ後は再び運動!

 

嫌な顔ひとつせず

前向きに車椅子を走らせるW様です。

 

ここ数日で車椅子の自走がかなり上達しました。

思わぬ副産物!

 

 

廊下の端にある車椅子にタッチし、

Uターンして戻って来て下さい!

とお願いすると

ちゃーんと車椅子にタッチするW様。

 

対面の廊下の端にはぬいぐるみを。

「頭を撫でてからUターン」のミッションも見事クリア!

 

 

 

今夜も山崎さんが

夜7時すぎに昼夜逆転のアプローチとして

寝る前に身体を温めリラックスができるように

不安の除去を含めW様の入浴をさせてくれました。

 

 

 

なんだろう

変な言い方ですが

ありがとうの気持ちでいっぱいです。

 

 

今日だけではなく

今週の入浴は昼間ではなく

すべて夜の7時過ぎに看護師の山崎さんや施設長が

W様の入浴をさせてくれております。

 

 

 

 

その結果

W様のあの重度の昼夜逆転の状態が

ビックリするくらい改善をしてきているんです。

 

 

昼夜逆転のアプローチをする前に

 

山崎さんが

『昼夜逆転のアプローチは、介護過程を活用してアプローチを

かければ早い段階で解決するよ』と

言っていたことが実際にそうなって驚いております。

 

 

 

 

こんな風に一緒に入居者様の事を想い、考え、

行動に移すことが出来る仲間がいるって

幸せなことです。

ありがたいことです。

 

 

ただ、

 

何事にも

山崎さんに負担がすべて、のしかかってしまっているのも事実なんです。

 

 

医療の問題だけではなく介護の問題までも

負担をさせてしまっております。

 

 

スタッフみんなで

利用者様の生活を守れるようにサポートしていければ

利用者様にとって良い支援になると思っております。

 

 

 

W様、がんばろう!

 

 

私たちも頑張ります!!