相談員の深田です。

 

 

まだまだ感染対策が続いていますが、

ようやく先が見えてきたかな・・といったところです。

 

 

ほぼ24時間、ずっと居室に閉じこもりっぱなしの入居者様。

この生活が始まってからもう2週間が経ちます。

 

感染対策中だから仕方がないのですが、

2週間もお部屋から出られないんです。

 

 

2週間も閉じこもったことがないので

その辛さがどれほどのものなのか・・・

私には想像がつきません。

 

未知の世界です。

 

 

2週間の閉じこもり生活、

経験したいか経験したくないか。

 

そりゃ経験したくないですよね。

 

 

 

経験したこともないし

経験したくもない。

 

でも入居者様はそんな2週間を過ごしている。

 

 

だからこそ、入居者様の立場に立って

物事を考える柔軟性が今の私たちに求められています。

 

 

 

人に囲まれた生活を好むW様。

 

感染対策を行う前は、日中の殆どを

仲良しの入居者様と共にラウンジで過ごされていました。

 

それが、打って変わって閉じこもり生活に。

この大きな環境の変化により

W様は現在認知症の周辺症状が強く出てしまっています。

 

 

認知症の周辺症状を改善するためには

私たち職員の対応がカギとなります。

 

W様にとってストレスになる様な声掛けはNGです。

その都度その都度納得していただく。

その都度その都度安心していただく。

 

そんな声掛けや対応が必要です。

 

 

どんな表情で接するのか?

目線の高さ。

言葉遣い。

声のトーンや話すスピード。

 

そして、W様の言動を否定するような声掛けは絶対にしないこと。

 

私たちの腕の見せ所です。

 

「お腹が空いちゃった」

と部屋から出てきたW様に

介護士の福田さんが羊羹を渡してくれました。

 

W様「え?これいただいちゃっていいの?」

福田「どうぞどうぞ~😊」

 

 

認知機能に問題を抱えているW様が

お部屋から出てきてしまうのは仕方のないことです。

それを防ぐのは物理的に無理です。

 

大切なのはお部屋から出て来られたW様に

どんな声掛けや対応をするのか、です。

 

感染対策により、

認知症の周辺症状である「不安」が強くなっているW様。

まず優先すべきはその不安を取り除くことです。

 

それによりW様は安心して生活を送ることが出来ます。

 

お腹が空いたのに

「我慢して下さい」

「何もありません」

って言われたら・・・。

誰だって絶望的な気持ちになりますよね😵

 

幸い、W様にはお菓子を制限しなければならない病気はありません。

 

小さなお菓子一つで

こんなに穏やかなお顔になって下さるんです。

 

 

 

感染対策で辛い思いをされているW様に

ホッとできるひと時をこれからもご提供して行きたいなぁと思います。

 

 

 

お母様想いのW様の息子様は

今日電話でお話しをした際に

 

「今は食べることくらいしか楽しみがないだろうから、本人が喜ぶものを食べさせてあげて下さい。」

 

そんな風に優しく仰っていました。

 

 

自分の親がどんな気持ちで毎日を過ごしているのか。

 

感染対策中、ご家族の皆さまは

とてもとても心配されていることと思います。

 

 

息子様、W様は今日も美味しいお菓子を食べ

嬉しそうに微笑んで下さいましたよ✨

 

感染対策が明け館内が落ち着いたら、

またW様に会いにいらして下さいね~😊